前回からの続きです。
前々回
2011年 30歳 創業から7年 数えたら19店舗出店してました
話を進める前に少しだけリスケの怖さを。
その怖さはですね。
もう言葉では表現できません。
なった人しかわからないと思います。
名目上、企業の救済措置ですが。
少なくとも僕にはそう思えませんでした。
まわりでも
「リスケって良い制度だ!」
なんて話も聞いたことがありません。
リスケ中は返済は待ってもらえますが救いの手(新たな資金調達)は断たれます。
企業というものは資金がショートすればそこて終了です。(もちろん見込みがあれば資金投入してくれることもあるかと思いますが)
ただでさえ赤字なのに機械や建物はどんどん壊れるのでそのお金は必要です。
真水(ニューマネー)が入らないというのは、延命どころか、ますます衰退を招きます。
特に飲食、という産業は既存の飲食店の売上が来月からドカンと伸びていくような商売ではありません。(建築業なんかは大っきな受注が取れる、とかあり得ますよね)
真水が出ないということは出店なんてまず無理ですし、既存の店舗のみで、業績を回復していかないといけない、という状況に追い込まれます。
となると、できることって、日々の営業の地道な努力と、コストカット以外になかなか解決策がありません。
コストカットほど士気が下がる経営はありません……。(ホント辛かった)
そして何より怖いのは、銀行からそもそも正常の会社ではない、と見なされることです。
腫れ物を触るような扱い、と言いましょうか。
担当も専門の部署になります。
起きたことを常にリアルタイムで報告する必要もありますし。
他にもいろんな制限がかけられガンジガラメです。
「お伺いします」なんて銀行から会社に来てくれる事なんて皆無です。
てこんな書いてると悪口みたいですが、そうではありません。
あたりまえの話です。
お金借りたのに返さない(返せない)という、そもそもこちらが悪い話であって。
金融機関さんだって、そこに時間やコストは掛けられない、という話です。
飲食店で言えばご飯食べたのに、お金払わない無銭飲食のようなものです。その人にお腹空いたからまたご飯食べさてくださいと言われても…。という話です。
サンジなら食べさせてますけど。
そんなガチガチに銀行に縛られた状態で業績の改善を計っていくのは至難の業です。
そこから正常に戻るのも、よほどの業績改善が行われないと不可能です。
とにかく辛い。
業績が厳しい会社の『救いの手』のように言われますが、二度と戻って来れない橋を渡ってしまったような、絶望的な毎日が待っています。