う~ん。何とも言えない問題です。
誰も悪くないけど、幸せじゃない話だと思いました。
ある夫婦のお話です。
旦那さんが休みのある日。
普段料理なんて全くした事はありませんでしたが、いつも奥さんがやってくれているし、疲れているだろうと、その日夕方までお仕事の奥さんの為に夜ご飯を作っておきました。
奥さんは帰ってきて、ご飯の匂いがする家にビックリしました。
「ご飯作ってみたんだ。ちょっと美味しくはないかもしれないけど」
「え~!! そんなの全然構わない。いや。うん!むしろ美味しいよ!」
「それなら良かった~」
奥さんは仕事で疲れていましたが、できあがっている夕食と、旦那の優しさに嬉しくなりました。
旦那さんも喜んでもらえて嬉しい。
と、2人にとって、それはそれは良い日になりました。
そしてそれからは、あんなに喜んでもらえるなら、と。
旦那さんは時々、夕食を作るようになりました。
めでたしめでたし。
と、とても幸せな話です。
ただ、ここで問題が発生しております。
最初は嬉しかった奥さんでしたが、実は作ってもらう事が嫌になっていたんですね。
一つは、奥さんにはキッチンを使うルールがあった事。(旦那さんが使った後のキッチンが荒れていて、結局片付けが大変)
そしてもう一つが最大の理由。
マズイそうです。
致命的ですね。
そこには愛情があるかもしれないけど、疲れて帰って、美味しくない食事と片づけをしないといけない、という逆のストレスが掛かってしまってるそうです。
「今日の味はどう?」
「今日もすっごい美味しい。ありがとう!」
とウソをつき続けているのが苦悩だそうです。
「これだったら自分で作った方が良い……」でも、旦那の優しさを考えると「使ったものはちゃんと直して」も言えないし「マズイ」も言えないそうで。
いったいどうしようかしら、というお話でした。
こんなにも悪い人が出てこない話も珍しいですが、でもこれは良くある話かなとも思うわけです。
ストーカーなんて良い例です。
迷惑を掛けているつもりはありません。
「あなたのため」に動いているだけなのに、相手から見ればストーカーなのです。
この夫婦も、「奥さんのため」に頑張る旦那さんと、「旦那さんのため」に傷つけないように振舞う奥さんの話です。
いつも本当に「あいてのため」なっているか、細心の注意を払わないとな、と思いました。
当然、面と向かって「どう?」なんて聞いても「あ、そうね。いいね」て言ってくれる人ばっかりだろうから、聞いたりはするのはむしろ、ナンセンスですね。
今回の件の解決策は一つしかないと思ってます。
どうでも良い人な言わなくて良いですが。
奥さんが本当に旦那さんを想うなら、勇気を出して、教えてあげるしかないかと。
「えっとね。そうだね。いつも作ってくれる事はとっても嬉しいんだけどね。(まずは褒める事を忘れずに)ただ、ちょっと味が…いまいちなんだよね(言いたい事はズバッと)」
「美味しい」て言っちゃうとそこで成長止まってしまいますからね。
みんなが言いにくい事を伝える事こそ近い人の役割かと。